■ [ ・地鎮祭 ] について


朝、目が覚めると粉雪が降っていた。
いくら寒がりだからといって、
地鎮祭だけは室内ではできない。
あたりまえだ。

悪天候をうらみながらも気持ちを引き締め、
たくさん着込んで現地に向かうと
すでに建築家チームと工務店チームの
皆々様が勢ぞろいしていた。

土地の中央に張られたテントには紅白の垂れ幕がかかっていて、
さらにテントの中を覗き込むと立派な祭壇が用意されており、
そこには色とりどりの野菜や果物、伊勢海老までが…。

何?何?なんだかすごくない?
私たちも持参したお米やお酒などを飾って、
初めてみる光景になんとも言えない緊張感を味わっていた。


神主さんの横笛の美しい音色が
寒空に響き渡り、
いよいよ厳かな儀式が始まった。
「エイエイエイ」と声をあげて
鍬入れの儀をしたり、
土地のお清めのためにお酒や塩をまいたり、
すべての行いが私たちにとっては初めての経験でそれはまるで結婚式のときのような感覚だった。

「続いてお施主さまから一言おねがいします」
神主さんにふられた夫が前に出て
スピーチする姿は、まるで新郎の挨拶。
この土地に出会うまでのことがフラッシュバックし、
またこれから無事に家が建つまで願いやここでの暮らしをイメージして、
ちょっと胸が熱くなる。

家に帰ってからもその余韻をひきずってか、
二人とも「なんか感動したよね」と振り返り、
地鎮祭という昔からのしきたりの意義について改めて深く考え直すのだった。

最近は省略するケースも多いという地鎮祭。
私は『やって良かった派』に一票です。