■ [ 2007年02月 ] の記事一覧


朝、目が覚めると粉雪が降っていた。
いくら寒がりだからといって、
地鎮祭だけは室内ではできない。
あたりまえだ。

悪天候をうらみながらも気持ちを引き締め、
たくさん着込んで現地に向かうと
すでに建築家チームと工務店チームの
皆々様が勢ぞろいしていた。

土地の中央に張られたテントには紅白の垂れ幕がかかっていて、
さらにテントの中を覗き込むと立派な祭壇が用意されており、
そこには色とりどりの野菜や果物、伊勢海老までが…。

何?何?なんだかすごくない?
私たちも持参したお米やお酒などを飾って、
初めてみる光景になんとも言えない緊張感を味わっていた。


神主さんの横笛の美しい音色が
寒空に響き渡り、
いよいよ厳かな儀式が始まった。
「エイエイエイ」と声をあげて
鍬入れの儀をしたり、
土地のお清めのためにお酒や塩をまいたり、
すべての行いが私たちにとっては初めての経験でそれはまるで結婚式のときのような感覚だった。

「続いてお施主さまから一言おねがいします」
神主さんにふられた夫が前に出て
スピーチする姿は、まるで新郎の挨拶。
この土地に出会うまでのことがフラッシュバックし、
またこれから無事に家が建つまで願いやここでの暮らしをイメージして、
ちょっと胸が熱くなる。

家に帰ってからもその余韻をひきずってか、
二人とも「なんか感動したよね」と振り返り、
地鎮祭という昔からのしきたりの意義について改めて深く考え直すのだった。

最近は省略するケースも多いという地鎮祭。
私は『やって良かった派』に一票です。



設計図面が出来上がり、
いよいよ工務店を決める段階まできた。
建築家Aさんから工務店3社分の見積書と
会社案内のパンフレットを渡され、
それぞれの金額の根拠や
各社の特徴を細かく説明してもらった。



同じプランでも金額ってけっこう差が出るものなんだ。
見積書の書き方もめちゃくちゃ細かい会社や大まかな会社、
同じ部材でも会社によっては数十万と異なったりして、
見積書ひとつとっても仕事の仕方や得意分野が想像できたりする。

そういえば編集記事の取材でメーカー各社に「相見積もり」したときも、
各々金額違って出てきて見極めポイントとかまとめたなぁと思い出す。
でもいざ自分の家の見積書を目の前にすると、
怖気づくというか、数字が苦手というか。

いずれにしても見積り金額だけじゃ1社に決められないから、Aさんに質問攻撃。
現場はきれい?腕はいい?担当者の人柄は?得意不得意は?実績は?
建築家設計の家は慣れてる?など建築家としての客観的な意見を聞いてみる。

あれやこれやと1週間ほど検討した結果、
最終的には自然素材の扱いも得意なB工務店に依頼することに決まった。

そして顔合わせの日。
最初は和やかな雰囲気で雑談もしていたが、
やはり最後はわが家のプランの話で盛り上がる。

「床材なんですけど、カリンにしたらどうでしょうか?
レトロモダンのイメージに合うのでは?」と社長。
カリンといえば、現状プランのメープルよりも値段は高いはず。
ショップとか店舗系の床材、家具や楽器などに使われている無垢材らしい。
どうやら調達ルートがあるため
見積りと同額で変更できるからもしよければという社長のご好意によるものだった。

これはラッキー。これもご縁かな。
単純だけどB工務店にしてよかったと思える瞬間だった。


ちょうど記事の取材でミストサウナの
体感入浴をした。
究極の冷え性の私。
いつもなら入浴後もすぐに手足が凍りつくのに、いつまでたってもポカポカが止まらない。

最新のユニットバスには
ステレオもテレビもついていて、まるでここはリビングか?という感じ。

家に帰るや否や、夫に報告。
「システムバスにしてテレビとかミストサウナつけるとかどう思う?」
と聞くだけ聞いてみるが、ぜんぜん乗り気じゃない。
理由は簡単。
忙しい彼にとっては、お風呂にまで生活感を持ち込むなんぞありえんと。
テレビや音楽ではなく外の景色を静かに見たいと。
文明の力より自然の力。

そんなわけで『生活感を持ち込むべからず』という指令のもと、
特別区域に認定されたお風呂だが、
Aさんに提案されたプランは的を得たものだった。
バスルーム専用の中庭を設け大きなガラス扉から外に出られるように。
(裸で外に出られます)
夜はライトアップした木々を眺めながら入浴。(四季の変化を感じられます)
バスルームとパウダールームの仕切りもガラス戸、空間的な広がりと
一体感を出すために全面ホワイトタイル張り。(ホテル風です)

私たちも即気に入って、ちょうど1週間前にミラノで泊まったホテルの感じが
すごくよくて、ポイントだけ盗むために撮ってきた写真をみせながら
「外の光が差し込む感じとかステンレスのポールとか、かっこいいと思いません?」
と話は盛り上がる。

これで、スーパー銭湯とか露天風呂の温泉旅館とか行く必要なくなっちゃうね☆