肌で感じる
熱伝導率が低いから冬温かく夏涼しい
木の床は温かく足に負担をかけない
同じ部屋にある本棚でも、スチール製は触ると冷たく感じ、木製は温かく感じられる。熱の伝えやすさを熱伝導率というが、熱伝導率が大きい場合は「冷たい」、熱伝導率が小さい場合は「温かい」と感じる。木の熱伝導率は、樹種によっても異なるが、およそコンクリートの10分の1。木は小さな細胞が集まった自然素材であり、細胞のなかに熱を伝えにくい空気が含まれているため。ちょうどウールのセーターや羽毛布団が温かいのと同じ理由だ。木の熱伝導率の違いを最も強く感じるのは冬だろう。たとえば、木の壁とコンクリート打放しの壁では冷たさが全く違う。また適度に温かくて柔らかい木の床は、足に負担をかけない素材。帰宅して靴下を脱ぎ、素足になったときの解放感を味わえるのは、木の床ならではの特権といえよう。
図4 木の熱伝導率は鉄筋コンクリートの10分の1
資料提供:日本建築学会「建築設計資料集成」より代表的な建築材料、マツの板と合板、レンガ、鉄筋コンクリートの熱伝導率を比較したもの。熱伝導率が小さい方が温かい。
図5 床材料の違いによる足の冷え方
資料提供:「木とくらし」上村武著床材別に足の温度変化を調べたデータ。木の床だけが足の温度を上げ、その他は熱伝導率が木の8〜10倍もあり、足の温度を下げて不快に感じる。