その3:家づくりの「諸費用」
購入価格の3〜8%かかる諸費用も忘れずに準備を

家を建てるときの資金計画で、忘れやすいのが建物本体の価格以外にかかるお金です。住宅、土地の購入の際、また住宅ローンを利用するときに、税金や業者に払う手数料、保険料などが必ずかかります。これらを諸費用と呼びますが、目安は土地+建築価格の3〜8%です。土地+建物で3,000万円なら90万〜240万円、5,000万円なら150万〜400万円。かなりまとまった金額になるので、資金計画に入れていないと後で困ったことに。
では、具体的にどんな費用がどのくらいかかるか、見てみましょう。
(1)印紙税
契約書を取り交わすときに納める国税。契約の種類や記載金額に応じて税額が定められています。契約書に貼る印紙を購入し税金を納めます。契約金額1,000万円超5,000万円以下なら印紙税は1万5,000円です。
(2)土地家屋調査士報酬
家を新築したら「建物表示登記」をします。新築住宅の床面積、建築場所などプロフィールのようなものを登録するのです。これを土地家屋調査士に代行してもらう費用です。
(3)登録免許税(建物所有権保存登記)&司法書士報酬
(2)で表示登記した住宅の所有権を明らかにする登記にかかる税金です。これをしておかないと第三者と権利争いがおきたとき「この家は自分のものだ」という主張ができません。自分でも登記できますが、時間や手間を省くため司法書士に代行してもらうのが普通で、その費用がかかります。金額は司法書士により幅があります。
(4)不動産取得税
不動産を購入したときにかかる地方税。建物を新築した場合や新築の建物を購入した場合、床面積など一定の条件を満たせば、軽減措置があります。
(5)印紙税
(1)に同じ。土地と住宅をいっしょに購入し契約書がひとつの場合は、その合計金額にかかります。
(6)仲介手数料
不動産業者の仲介で土地を買うと仲介手数料がかかります。上限が「不動産の価格の3%+6万円」と定められており、金額は業者と交渉できます。
(7)登録免許税(土地所有権移転登記)&司法書士報酬
土地の所有権が移ったことを登記するときにかかる税金、およびその登記を司法書士に代行してもらう費用です。
(8)不動産取得税
(4)に同じ。土地を購入後一定期間内に自宅を新築すると軽減措置があります。
(9)印紙税
借入額に応じて税金がかかります。
(10)融資手数料
住宅ローン手続きの手数料で、金融機関により異なります。
(11)保証料
信用保証会社に保証を委託する費用。返済が滞ると保証会社が債務残高を金融機関に一括返済し、借主は以降保証会社に返済することになります。保証料は借入金額が多いほど、借入期間が長いほど高くなります。「フラット35」※2は保証料ゼロ。金融機関によっても金額が違い、保証料ゼロのところも。借入時に全額支払う一括前払いが主流ですが、ローン金利に0.2%程度上乗せされる場合もあります。
(12)火災保険料
火災保険は「フラット35」や住宅金融支援機構の融資では強制加入ですが、任意の場合も必ず加入しましょう。ローン返済中に火災にあうと、保険金が払われるのでローン残金を一括返済できます。地震保険の加入は任意です。
(13)団体信用生命保険保険料
ローン返済中に契約者が亡くなると、死亡保険金でローン残金が清算され、その後のローン返済がなくなります。保険料は金融機関で負担することもありますが、「フラット35」や住宅金融支援機構では借主が負担します。
(15)登録免許税(抵当権設定登記)&司法書士報酬
不動産を担保に住宅ローンを借りる場合は、抵当権設定登記をします。抵当権とは、借主がローンを返済できなくなったときに、貸主が担保の不動産を処分して売却代金をローン返済にあてることができる権利です。借入額に応じて金額が決まります。
これら諸費用の合計額は、購入金額の3〜8%になるので、あらかじめ多めの8%を頭金とは別に現金(預貯金)で準備しておきましょう。
※1「住宅金融支援機構」:住宅金融公庫は2007年4月より住宅金融支援機構に名称変更になりました。
※2「フラット35」:住宅金融支援機構と民間金融機関が提携した住宅ローン。最高35年の固定金利が特徴。
監修・文/中村芳子 イラスト/朝倉千夏