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上級コース STEP1の講座テキストです。
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上級コース STEP1

住宅ローン返済の有効テクニック(1)

住宅ローン学習塾『上級コース』のSTEP1を学習しましょう。
STEP1では、繰り上げ返済の仕組みや、繰り上げ返済の上手なやり方について勉強します。
それではさっそく、スタートしましょう。

繰り上げ返済とは?

繰り上げ返済とは、毎回の決まった返済額のほかに、将来の返済予定分を前倒しして返済することです。

ローン残債の一部を前倒しして返済することを「一部繰り上げ返済」、ローン残債の全部を一括して返済することを「全額繰り上げ返済」といいますが、ここでは「一部繰り上げ返済」について考えてみます。

また繰り上げ返済のメリットとしては、前倒しして返済した金額のすべてが元金の返済に充てられるため、その元金分にかかるはずだった利息がなくなってしまい、結果的に返済総額が減るなどのメリットが生まれます。

次に、繰り上げ返済の種類を見ると、その後の返済額は変えずに、返済期間を短くする「期間短縮型」と、返済期間は変えずに返済額を減らす「返済額軽減型」の2つがあります。


繰り上げ返済の種類と特徴/期間短縮型

繰上返済前後

まず「期間短縮型」ですが、これは毎回支払う元金を前倒しして返済することで、返済期間を短くするというものです。返済期間の中を抜くので、「中抜き方式」とも呼ばれています。

また、元金を繰り上げて返済することで、その元金にかかる予定の利息がなくなり、結果的に総返済額や利息の総額が大きく軽減されるという効果が生まれます。


繰り上げ返済の種類と特徴/返済額軽減型

返済額軽減型

次に「返済額軽減型」ですが、これは返済期間はそのままにして、繰り上げ返済後の毎回の返済額を減額するというものです。先の期間短縮型に比べて軽減される利息の総額は少なくなりますが、次回からの返済額が軽くなるというのは、心理的にも大きな負担軽減効果があるといえるでしょう。


2つの繰り上げ返済の効果を比較してみよう/ローン返済開始から5年目に約100万円を繰り上げ返済した場合

ローン返済開始から5年目に約100万円を繰り上げ返済した場合

それでは、2つの繰り上げ返済の効果を比較してみましょう。まず、ローン返済開始から5年目に、約100万円を繰り上げ返済した場合です。

このケースで「期間短縮型」を選択した場合、毎月返済額は8万5403円のままですが、支払い利息の総額が約111万9000円も軽減されることになります。

対して、「返済額軽減型」を選択した場合は、毎月返済額は約6800円少なくなりますが、支払い利息の総額は約58万6000円しか軽減されないことが分かります。


2つの繰り上げ返済の効果を比較してみよう/ローン返済開始から10年目に約100万円を繰り上げ返済した場合

ローン返済開始から10年目に約100万円を繰り上げ返済した場合

次に、ローン返済開始から10年目に繰り上げ返済した場合です。

このケースで「期間短縮型」を選択した場合、毎月返済額は変化ありませんが、支払い利息の総額が約80万2500円軽減されることになります。

対して、「返済額軽減型」を選択した場合は、毎月返済額は約5300円少なくなりますが、支払い利息の総額は約28万1000円しか軽減されないことが分かります。

こうして比較すると、繰り上げ返済の時期にかかわらず、「期間短縮型」の方が「返済額軽減型」よりも効果が大きいことが分かります。


繰り上げ返済の手続きとその費用

では、繰り上げ返済を行う際の手続きと、その費用について見ていきましょう。

ローンの種類 手続き方法 1回の繰り上げ返済額 手数料
住宅金融支援機構融資 毎月返済日の1カ月前までに連絡(電話でも可能) 100万円以上 期間短縮型は3150円返済額軽減型は5250円
フラット35 毎月返済日の1カ月前までに連絡(電話でも可能) 100万円以上 無料
銀行ローン(変動金利型) 毎月返済日の7日前までに申し出るなど、銀行によって異なる 毎月返済額以上
※ボーナス併用の場合は「毎月返済額×6+ボーナス時返済額×1」が最低単位になる
無料〜5万円台まで、銀行や金利タイプによって異なる

まず手続きですが、住宅金融支援機構やフラット35では、毎月返済日の1カ月前までに連絡しければなりません。また、1回の繰り上げ返済の金額は、住宅金融支援機構・フラット35ともに100万円以上と決められています。

一方、民間の銀行ローンの場合は、銀行によって異なります。毎月返済日の1週間前までに連絡しなければならない銀行があれば、インターネットで即日対応してくれる銀行もあります。また1回の繰り上げ返済期の金額は、「毎月返済額以上」というところがほとんどです。ただしボーナス時返済を併用している場合は、「毎月返済額×6カ月分+ボーナス時返済額×1回分」が最低単位になるところがほとんどのようです。

次に手数料ですが、住宅金融支援機構の場合は、「期間短縮型は3150円、返済額軽減型は5250円」と決められています。対して、フラット35は、金額や繰り上げ返済の回数に関係なく、「無料」です。

一方、民間の金融機関の場合は、無料〜5万円台まで、銀行や借り入れている金利のタイプなどによってさまざまなのが現状です。また最近は、インターネットで繰り上げ返済の手続きを行った場合、手数料が無料、または大幅に割り引いてくれる銀行も登場していますから、確認するといいでしょう。


繰り上げ返済の実行時期とその効果/期間短縮型の場合

先程は、「期間短縮型」と「返済額軽減型」について比較してみましたが、今度は、繰り上げ返済の実行時期によって、それぞれの効果がどのように変化するのかを見ていくことにしましょう。

まず、期間短縮型を選択した場合です。まずローン返済開始から5年目に約100万円を繰り上げ返済した場合、支払い総利息の軽減額は約111万9000円になります。対して10年目に同額を繰り上げ返済した場合は、約80万2500円になります。つまり、ローン返済開始から5年目に繰り上げ返済を行った方が、約31万6500円も得することが分かります。

利息の軽減額 5年目 10年目 ●5年目に繰り上げ返済をした方が、約31万6500円も得!
約111万9000円約80万2500円

次に、返済額軽減型を選択した場合です。

まずローン返済開始から5年目に約100万円を繰り上げ返済した場合、支払い利息の軽減額は約58万6000円。対して10年目に同額を繰り上げ返済した場合は約28万1000円となり、5年目に繰り上げ返済した方が約30万5000円も得をすることが分かります。

また毎月の返済額を比較すると、5年目に実行した場合は8万5403円から7万8564円へと、約6800円のダウンになりました。一方、10年目に実行した場合は、8万5403円から8万59円へと、約5300円のダウンにとどまっています。

利息の軽減額 5年目 10年目 ●5年目に繰り上げ返済をした方が、約30万5000円も得!
約58万6000円約28万1000円
毎月返済額の軽減額 5年目 10年目 ●5年目に繰り上げ返済をした方が、毎月返済額が約1500円も軽くなる!
7万8564円8万0059円

このように見ていくと、繰り上げ返済はできるだけ早い時期に行った方が、支払い総利息や毎月返済額を大きく減らすことができるといえるでしょう。


「上級コース STEP1」は終了です。

これで上級コースのSTEP1は終了です。お疲れさまでした。どのくらい理解できたか、小テストで確認してみましょう。

●上級コース1時限目の小テスト

■問題(1)

繰上返済についての説明で間違っているものはどれか、答えなさい。

  1. 繰上返済とは、将来の返済予定分を前倒しして返済すること
  2. ローン残債の一部を返済することを「一部繰上返済」、全額を返済することを「全額(一括)繰上返済」という
  3. 繰上返済した金額は、将来支払う予定の元金とその利息に充てられる
  4. 繰上返済で、返済額を変えずに返済期間を短くするやり方を「期間短縮型」という
  5. 繰上返済で、返済期間を変えずに返済額を減らすやり方を「返済額軽減型」という

■問題(2)

繰上返済の手続きと費用についての説明で、間違っているものはどれか答えなさい。

  1. 住宅金融支援機構やフラット35は、1カ月前までに連絡をすれば繰上返済をすることができる
  2. 銀行ローンは、返済日の7日前までに申し出るなど、銀行によって手続きの方法が異なる
  3. インターネットで申込めば、即日対応してくれる銀行も登場している
  4. インターネットで申込めば、手数料が無料、または大幅に割引してくれる銀行もある
  5. フラット35では、繰上返済の費用は3000円〜5000円となっている

■問題(3)

繰上返済の返済金額についての説明で、間違っているものはどれか答えなさい。

  1. 住宅金融支援機構では1回の繰上返済額は100万円以上となっている
  2. フラット35では1回の繰上返済額は100万円以上となっている
  3. 銀行ローンでは、1回の繰上返済額は毎月返済額以上が基本となる
  4. フラット35では、1回の繰上返済額は銀行と同様に、毎月返済額以上が基本となる
  5. 銀行ローンでボーナス時返済を併用している場合は、毎月返済額6カ月分とボーナス時返済額1回分の合計金額が、1回の繰上返済額の最低単位になる

■問題(4)

期間短縮型と返済額軽減型の説明で、正しいものはどれか答えなさい。

  1. 同じ金額を繰上返済した時、期間短縮型の方が返済額軽減型よりも総利息の軽減分は大きい
  2. 同じ金額を繰上返済した時、返済額軽減型の方が期間短縮型よりも総利息の軽減分は大きい
  3. 同じ金額を繰上返済したなら、期間短縮型も返済額軽減型も同じように総利息は軽減される
  4. 返済軽減型は、毎月返済額は総利息の2つが同時に軽減されるので、期間短縮型よりも繰上返済のメリットは大きい
  5. 期間短縮型は総利息の軽減と返済期間の短縮が図れるが、軽減効果は返済額軽減型の方が大きい

■問題(5)

繰上返済の実行時期についての説明で、正しいものはどれか答えなさい。

  1. 返済額軽減型の場合、繰上返済を行う時期に関係なく一定の軽減効果を得ることができる
  2. 期間短縮型の場合、繰上返済を行う時期が早ければ早いほど、その軽減効果は大きくなる
  3. 期間短縮型も返済額軽減型も、実行する時期が遅くなるほど、繰上返済の軽減効果は大きくなる
  4. 返済額軽減型の場合、繰上返済の時期が早いほど利息の軽減額は大きくなるが、逆に毎月返済額の軽減額は小さくなる
  5. 返済額軽減型の場合、繰上返済の時期が遅いほど利息の軽減額は大きくなるが、逆に毎月返済額の軽減額は小さくなる

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